栃窪の家
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コンセプト
緑豊かな風景が広がる山間に建つ三世帯8人が同居する住まい。大自然に囲まれたこの地に育った人々は、ゆったりとしていて温厚で、協調性のある方々ばかりだという第一印象を受けた。今回、建て替えを発起した若夫婦は結婚を期に一度離れたこの地に出産を期に再び戻り、最近では希少な三世帯同居の大家族での生活を選択したことでも、家族の人柄と深い信頼関係がうかがえる。そんな仲の良い家族がゆったりとしっくり集う事のできる共有空間作りが最大のテーマとなった。また、西側に既存の和室8帖の通し間を両親の寝室として残したことで、他の家族、主に祖父母の水周りの動線についても熟考する必要があった。祖父母の強い要望もあり南入り玄関とした為、アプローチが庭を横切り室内から独立した庭が確保し難く、敢えてある程度高さのある板塀を設けることでアプローチからの視線を遮りつつ、小さな箱庭を生み出し、それを臨むように祖父母の寝室を東南の角に配した。そうしたことで共有空間(家族の間)が建物全体の中心に位置することになり、常に人が行き交いながらもゆったりとした人溜まりのある空間が生まれた。